花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。
デジタルカメラで写真や動画を撮影する上で重要になってくるのが色味ですが、その色味を決めるにあたってはホワイトバランスを調整する必要があります。
ところでホワイトバランスとはいったいどのようなものなのか、どうやって調整すれば良いのでしょうか。
本記事ではホワイトバランスの基本と3つの設定方法について、なるべく分かりやすく解説していきます。
ホワイトバランスとは
写真や動画の色味を決める要素の一つで、早い話が白を白く写すための機能になります。
世の中にある光源はざっくり赤っぽいもの(色温度が低い)と青っぽいもの(色温度が高い)に分類されます。

赤っぽい方が色温度が高いのでは?と思われる方も多いと思いますが、このあたりは炎の色と温度の関係をイメージしていただくと分かりやすいかなと思います。
人間の目は受光した光をちょうど良い感じに白を白として認識できるよう調整してくれますが、残念ながらカメラのイメージセンサーはそこまで万能ではありません。
カメラでも同様の処理を施すにはどうすれば良いか…そこで、ホワイトバランスの出番となるわけです。
ホワイトバランスではカメラで受光した光の色味とは逆の色味を加え、白を白として認識できるように調整します。

光源に対して逆の色味を加え、写真全体の色味を調整するのがホワイトバランスの役割だと考えていただければよろしいかなと思います。
ちなみに複数の色を加えて色味を決定することを加色混合とも言いますが、興味があるコアで変態な方は「カメラとレンズのしくみがわかる本」あたりを読んでみてください。
ホワイトバランスの設定方法
ホワイトバランスの設定方法は大きく3つあります。
- オート設定
- プリセットによる設定
- 色温度による設定
ご自身のスキルや実現したい色味に合わせて選択していただければと思います。
オート設定
最初に紹介するのは自動的にホワイトバランスを設定する方法です。
外界の光を基にカメラ側で色温度を判断し、最適なホワイトバランスを自動的に適用してくれます。
小難しい設定は不要な反面、設定がカメラ任せになるがゆえに意図しない色味になるケースが往々にしてあります。
色味をより厳密に決めたいのであれば、後述するプリセットもしくは色温度による指定がおすすめです。
プリセットによる設定
次に紹介するのが、カメラにあらかじめ用意されたプリセットを適用する方法です。
各カメラには撮影者がおおよそ意図する自然な色が得られるよう、光源に見合った複数のプリセットが用意されています。
例えばNikon Z 7IIには以下のようなプリセットが用意されていて、次のような場面で有効に作用します。
自然光オート | 自然光下での撮影に適したホワイトバランスに調整され、オートよりも見た目に近い色味が得られる。 |
---|---|
晴天 | 晴天の屋外での撮影に適している。 |
曇天 | 曇り空の屋外での撮影に適している。 |
晴天日陰 | 晴天の日陰での撮影に適している。 |
電球 | 白熱電球下での撮影に適している。 |
蛍光灯 | 各種蛍光灯下での撮影に適している。(Z 7IIでは7種類の蛍光灯に対応したプリセットが用意されている) |
フラッシュ | フラッシュを使って撮影する場合に適している。 |
先に紹介したオート設定よりも細かく設定できますが、こちらも撮影者が意図する色が得られない場合があります。
プリセットによるホワイトバランスは色味をおおよそ調整する際に向いていると考えていただければと思います。
搭載されるプリセットはお使いのカメラによって微妙に異なります。
詳しくは取り扱い説明書などをご確認ください。
色温度による設定
最後に紹介するのが、色温度を直接指定する方法です。
プリセットの例で紹介したNikon Z 7IIは2500〜10000Kの範囲かつ10K単位で色温度設定ができます。
色温度の設定可能な範囲と単位はお使いのカメラによって異なります。
例えばPENTAX K-1 Mark IIは先に紹介したNikon Z 7IIと範囲は同じですが、設定可能な最小単位は100Kとなります。
詳しくはお使いのカメラの取り扱い説明書をご確認ください。
オートやプリセットよりも細かく調整できるため、撮影者が意図する色味へ近づけやすい一方、詳細に設定できるがゆえに初心者にはやや敷居が高いかもしれません。
色温度によるホワイトバランスの指定はカメラの扱いと光源を把握している方向けの機能でしょうか。
お使いのカメラによっては色温度によるホワイトバランスの指定ができない場合があります。(特にエントリーモデルでは省略されているケースがある)
詳しくは取り扱い説明書などをご確認ください。
まとめ
本記事ではホワイトバランスの基本的な部分と、設定方法について解説いたしました。
ホワイトバランスは白を白として写すための機能で、光源が持つ色味に対して逆の色味を加えて実現しています。
設定方法には大きくオート、プリセット、色温度指定の3種類があり、ご自身のスキルや実現したい色味によって使い分けていただければと思います。
ホワイトバランスは写真の色味を決定する重要な要素となりますので、ぜひとも頭の片隅に置いといていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m
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