花火撮影Q&A

広角レンズで撮影した写真上の花火が歪むのはなぜ?その理由と対策を解説

花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。

花火写真の撮影において広角レンズを用いるケースが多々あります。

しかしいざ撮影した写真を見返してみると、見た目よりもずいぶん花火が歪んで見えると感じた方が、僕以外にも3名ぐらいいらっしゃるかと思います。

いったいなぜ写真上で花火が歪んでしまうのか、何か有効な対策はないのか…本記事ではそのあたりを解説していきます。

広角レンズで撮影した写真上の花火が歪む理由

広角レンズで撮影した写真上で花火が歪む主な理由として、以下の2点が挙げられます。

  • パースペクティブ(パース)効果による歪み
  • レンズそのものの歪み

ひょっとして、心が歪んでいるのが原因なのでは?と思われた方、ご安心ください。

 

 

 

超絶素直な僕が撮影しても歪みます(黙れw

 

 

 

だいたい、自分で素直とかいうヤツに限って心がゆg(以下略

とまあそんな冗談はさておき、写真上において花火が歪んでしまうのは広角レンズの特性が大きく影響しています。

強風によって花火そのものが歪む場合がありますが、自然現象なので防ぎようがありません。

パースペクティブ(遠近感)による歪み

一つ目の理由として、パースペクティブ(遠近感)による歪みが挙げられます。

パースペクティブ?なんじゃらほいほいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、とりあえず以下の写真をご覧ください。

こちらは何の変哲もないごく一般的な住居内で撮影した一枚ですが、床板の柄が手前から奥へ向かっていくに連れて収束しているように見えるかと思います。(実際には均等幅の柄です)

このように手前から遠くへ行くに連れて収束していくように見えるのがパースペクティブです。

パースペクティブはレンズの画角が広ければ広いほど強くなっていきます。

さらに、ローアングルやハイアングルで撮影するとパースペクティブがより強調されます。

広角レンズ(焦点距離:15mm)+ローアングルで撮影した例

花火は高さ(大会によっては幅も)がある被写体がゆえ、花火までの距離が近ければ近いほど画角の広いレンズが必要になるかつ、アングルがキツくなる傾向にあります。

そのような状態で撮影すると、本来整った形をしているはずの花火が写真上で大きく歪んでしまうことも…。

パースペクティブによる影響で花火が歪んで見える例

パースペクティブは建物の高さを強調したり、風景のスケール感を出す際に役立ちますが、形が重要になる花火写真においてはマイナスに作用しがちです。

画角が狭くなればなるほどパースペクティブが薄れますが、これを望遠圧縮効果と呼んだりします。

レンズそのものの歪み

二つ目の理由として、レンズそのものの歪みが挙げられます。

カメラのレンズは構造上の特性から多少なりとも歪みが生じますが、特に四隅を中心にその影響が強く出る傾向にあります。

構図の中央付近は歪みが小さい
構図の四隅は歪みが強く出やすい

特に広角レンズは歪みが出やすい傾向にあり、これもまた写真上において花火が歪む原因となります。

写真上で花火の歪みを防ぐ方法

写真上において花火の歪みを防ぐ方法として以下の3点が挙げられます。

  • 花火から距離を取る
  • 構図の四隅に花火が入らないようにする
  • レタッチで補正する

特にパースペクティブによる影響をいかにして抑えるかが重要になってきます。

花火から距離を取る

最も効果的な対策として、花火から距離を取る方法が挙げられます。

先述でも触れたように、パースペクティブはレンズの焦点距離が短いかつアングルがキツいほど顕著に現れます。

花火から距離を取れば取るほど必要な焦点距離が長くなり、アングルも緩やかになります。

さらに高さが加わるとアングルがより水平に近づき、パースペクティブによる影響をより緩和させられます。

ご自身の観覧スタイルにもよりますが、写真において花火の形を重視するのであれば打ち上げ場所から距離を取るのが最もおすすめです。(高さも加えられるとなお良いです)

花火大会で用意されるカメラマン席は観覧席の最後尾や河川敷の土手上など、写真や動画の撮影に適した箇所に設けられる傾向があります。(一部例外あり)

構図の四隅に花火が入らないようにする

続いての対策として、構図の四隅になるべく花火が入らないように調整する方法が挙げられます。

花火写真の撮影では焦点距離の設定が重要になってきますが、ギリギリ全景が入るか入らないかぐらいに設定すると構図の四隅に花火が写り込み、より強い歪みが生じる原因となります。

最適な焦点距離から少し引くと、構図の四隅に花火が入りにくくなります。

焦点距離を引くとパースペクティブの影響を受けやすくなるため、先述で紹介した花火から距離を取るのとセットで行うと効果的です。

四隅の歪みはレタッチによって簡単に補正できるため、さほど気にしなくても良いかもしれません。

>> 花火写真の撮り方講座〜第9章 完成度を高めるレタッチ術〜

レタッチで補正する

最後に紹介するのはレタッチによる補正です。

先述で紹介したように花火写真において歪みを抑えるためには物理的に距離を確保するのが有効ですが、会場の構造によってはそれが難しい場合があります。

Adobe Photoshop Lightroomを用いる場合、[レンズ補正] > [手動] > [ゆがみ]を調整すると花火の形を綺麗に補正できます。

立ち位置の調整だけで対処できない場合は、レタッチによる補正も活用してみてください。

レタッチで歪みを補正すると画素数が減少するため、紙媒体への掲載に影響を及ぼす可能性があります。

【おまけ】魚眼レンズを使用する

魚眼レンズで撮影した花火写真の例(レンズ補正なし)

こちらはおまけになりますが、魚眼レンズを使用するのも対策の一つです。

魚眼レンズも広角レンズの一種ですが、通常のレンズよりも広い画角を得られるのが特徴となっています。

独特な歪みを持つがゆえに一見すると花火写真と相性が悪そうに思えますが、ローアングルで撮影するとむしろ花火の形が綺麗に出る傾向にあります。

至近距離から花火観覧および撮影を予定されている方は、魚眼レンズを導入するのも一つの手です。

魚眼レンズは構造上、NDフィルターの装着が困難なものが多くあります。

フィルターワークを行いたい方は通常のレンズで撮影したのち、前述で紹介したレタッチによる補正を駆使すると良いでしょう。

まとめ

本記事では広角レンズで撮影した花火写真が歪んでしまう原因と対策について紹介してまいりました。

歪みが生じる最大の原因として、画角の広さとアングルがもたらすパースペクティブによる影響が挙げられます。(レンズ自体の歪みも多少影響あり)

対策としてはなるべく花火から距離を取って撮影するのが最良ですが、観覧スタイルや物理的に距離の確保が困難な場合は、レタッチによる補正や魚眼レンズの使用も検討してみると良いでしょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
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