写真撮影

花火写真の撮り方講座〜第2章 撮影に必要な機材〜

花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。

花火の写真を撮影するにあたって必要になる知識やテクニックについて、全9章の講座形式で紹介していく本シリーズ。

第2章では撮影に必要な機材とあると便利な機材についてざっくりと紹介していきます。

花火写真の撮影に必要な機材

花火写真の撮影を行うにあたっては、以下の4つの機材が必要となります。

  • カメラ(要バルブ&レリーズ対応)
  • レンズ
  • 三脚
  • レリーズ

上記の機材が揃っていれば最低限の花火写真の撮影をこなせますので、優先的に揃えていきましょう。

カメラ(要バルブ&レリーズ対応)

花火写真の撮影にあたってはカメラが必要になります。

しかし、どんなカメラでも良いというわけではなく、最低限の条件として以下の2点を満たしている必要があります。

  • バルブ撮影に対応している
  • レリーズが使用できる

花火は都市夜景などと同じく長時間露光と呼ばれる技術を用いますが、打ち上がってから消えるまでの時間がまちまちなため、シャッタースピードを撮影者でコントロールできるバルブ(Bulb)と呼ばれる少々特殊な設定を用います。

また、直接シャッターボタンを押して撮影すると高い確率で写真がブレてしまうため、レリーズを用いてシャッターを切る必要があります。

現在発売されている一眼レフカメラもしくはミラーレス一眼カメラであれば、基本的にどの機種でも花火写真の撮影は可能だと考えていただいてよろしいかと思います。

レンズ

カメラと合わせて、花火写真の撮影にあたってはレンズも必要になります。

レンズについてはカメラのような制約はありませんが、個人的には以下の条件を満たしたものがおすすめです。

  • 種類:ズームレンズ
  • 開放F値:F4.0程度が目安
  • 焦点距離:撮影場所によって大きく異なる
  • フィルターの装着が可能

カメラのレンズには焦点距離を一定の範囲内で動かせるズームレンズと焦点距離があらかじめ固定された単焦点レンズ二種類がありますが、個人的にはズームレンズがおすすめです。

その理由として、以下の2点が挙げられます。

  • 会場レイアウトや求めるシーンによって最適な焦点距離が異なる
  • 必ずしも自分が希望する立ち位置が確保できるとは限らない

焦点距離については撮影場所と花火打ち上げ場所の距離などによって変わってきますが、おおむね以下の目安に選んでいただくとよろしいかなと思います。

  • メイン会場内:広角域〜標準域
  • メイン会場外:標準域〜望遠域

一眼カメラ初心者の方はダブルズームキットに広角ズームレンズを加えると、会場内から遠方まで広範囲での撮影に対応できます。(会場付近での撮影のみを考えている方はズームキット+広角レンズでもOKです)

三脚

三脚も花火写真の撮影においてマストアイテムとなります。

花火写真を撮影するにあたっては打ち上がってから消えるまでシャッターを開け続ける必要がありますが、その時間(シャッタースピード)は数秒~数十秒と長くなります。

シャッタースピードは一般的に長ければ長くなるほど手ブレする可能性が高くなる傾向にあり、特に花火写真のように数秒〜数十秒ともなれば常人が手持ちで撮影するのは困難を極めます。

一般的に手持ち撮影でブレが起きるか否かの基準となるシャッタースピードは1/35mm版換算の焦点距離[秒]とされています。(例えば焦点距離が35mmの場合、手持ち撮影で手ブレしないギリギリのラインは1/35秒になります)

先述のように花火写真の撮影におけるシャッタースピードは数秒から数十秒単位となるため、ほぼ確実に手ブレが起きてしまう計算になります。

三脚でを使用してカメラを固定することで、シャッタースピードが数秒〜数十秒に至る花火写真の撮影においてもブレを大幅に低減できるようになります。

三脚については多種多様な重量、全伸高、価格の製品が販売されていますが、使用するカメラとレンズ、主たる交通手段、ご自身の体力などを考慮しつつ、なるべく安定性の高い三脚を選ぶことをおすすめいたします。

レリーズ

花火写真の撮影においてはレリーズも忘れずに用意しておきましょう。

カメラや三脚のところでも触れていますが、花火写真は長時間露光と呼ばれる技術を用いての撮影となります。

その際に直接シャッターボタンを押すとカメラに振動が伝わって写真がブレることがあります。

レリーズを用いるとシャッターボタンを直接押さずに撮影できるため、人為的な写真のブレを防げます。

購入にあたってはお使いのカメラがどのレリーズに対応しているかをあらかじめ確認した上で、選ぶようにしましょう。

花火写真の撮影にあると便利な機材

花火写真の撮影においてあると便利な機材としては以下の7点が挙げられます。

  • NDフィルター
  • レンズヒーター
  • 予備のバッテリー
  • 予備のメモリーカード
  • 踏み台(もしくは脚立)
  • 双眼鏡
  • ヘッドライト

上記で挙げた機材は写真の完成度の向上や予期せぬ機材トラブルの回避などに役立つため、必要に応じて用意しておくと何かと便利です。

NDフィルター

花火写真の撮影においてぜひ用意しておきたいアイテムの一つとしてNDフィルターが挙げられます。

花火は非常に明るい被写体がゆえに露出オーバー(白飛び)しやすい傾向にありますが、これを回避するための主な対策として以下の2点が挙げられます。

  • 絞りを絞る
  • NDフィルターを併用する

絞りを絞っての白飛び対策には限界があるかつ回折現象による画質低下を招く可能性があるため、NDフィルターを併用しての対策が最もおすすめです。

NDフィルターには濃度や形状がいくつか用意されていますが、このうち濃度についてはND4〜8あたりを用意しておくとよろしいかなと思います。

使用するレンズ(特に出目金形状の広角レンズに多い)によってはNDフィルターの取り付けに制約、もしくは取り付けられない場合があります。

レンズヒーター

レンズヒーターも花火写真の撮影において用意しておきたいアイテムの一つです。

花火大会が開催される夜間帯は日中帯に比べて湿度が高まる傾向にあり、特に気温が低いかつ湿度が高い日ほどレンズやフィルターが結露する可能性があります。

実際にレンズやフィルターが結露した状態で撮影すると、写真全体もしくは一部が不鮮明になってしまいます。

レンズが結露した状態で撮影した花火写真の例

レンズヒーターがあればレンズやフィルターの結露を防げますので、是非とも携行しておくことをオススメいたします。

サイズの大きい角形フィルターを併用して撮影する場合、レンズヒーターの取り付けが難しい場合もあります。

予備のバッテリー

必須ではありませんが、予備のバッテリーも併せて用意しておくことをおすすめいたします。

花火大会によっては1時間以上の長丁場になるところも多く、打ち上げ時間が長ければ長いほど撮影枚数が増える傾向にあります。

撮影枚数が増えればバッテリーの消費も大きくなるため、大会の途中で電池切れなんて可能性も十分に考えられます。

特に電力消費が大きいミラーレス一眼カメラやコンパクトデジタルカメラをお使いの方は、予備のバッテリーを備えておくと安心です。

カメラのバッテリーには純正品とサードパーティ製品がありますが、無用なトラブルを避ける観点から前者を選ぶことを強くおすすめいたします。

予備のメモリーカード

予備のメモリーカードも用意しておくと、もしものときに安心です。

予備のバッテリーの項目でも触れましたが、花火大会によっては1時間以上の長丁場になるところも多く、打ち上げ時間が長ければ長いほど撮影枚数も増える傾向にあります。

また、読み書き時にエラーが発生することによって、肝心な場面で撮影が滞ることも…。

予備のメモリーカードがあると容量超過や読み書き時のエラーといった予期せぬトラブルに対処しやすくなりますので、可能であれば備えておきましょう。

踏み台(脚立)

花火写真の撮影において踏み台もしくは脚立があると便利な場合があります。

三脚をめいっぱい伸ばして花火写真をする際、セットしたカメラが目線の高さ(アイレベル)を大きく超える場合があります。

踏み台や脚立によってご自身の身長を補完することにより、セッティングや撮影がよりしやすくなります。(加えて、打ち上げまでの待ち時間の休憩場としても活用できます)

特に大型の三脚をお持ちの方は必要に応じて用意しておくと良いでしょう。

花火大会によっては踏み台や脚立が利用できない場合があります。

また、現地で踏み台や脚立を利用する場合は周囲の方に最大限配慮するようにしましょう。

双眼鏡

え、花火大会に双眼鏡なんて必要なの?!と思われるかもしれませんが、写真撮影においては非常に重要な役割を果たします。

花火撮影をするにあたっては、花火がどこから打ち上がるかをあらかじめ把握しておくことが重要になってきます。

しかしながら、撮影場所から花火の打ち上げ場所まではある程度の距離が確保されているため、生まれつき高倍率のズームレンズのような機構を備えた超人でもない限り、筒の位置を肉眼で把握することはなかなかに難しいでしょう。

双眼鏡があれば花火の筒がどこに設置されているかを確認しやすくなるため、是非とも用意しておきたいところです。

倍率は8〜9倍程度、他の機材との兼ね合いから小型・軽量なものが個人的におすすめでしょうか。

遮光板・レンズスカート

屋内から窓ガラス越しに花火を撮影する際に便利なのが遮光板もしくはレンズスカートです。

展望台などの屋内から窓ガラス越しに外の景色を撮影しようとした場合、窓ガラスに反射した景色が写り込んでしまうことが多々あります。

窓ガラスへの反射が写り込んだ例

窓ガラスにレンズを密着させることで写り込みをある程度回避することができますが、場所によっては回避しづらいことも…。

遮光板やレンズスカートを併用することで、窓ガラス越しに花火写真の撮影をする際に厄介となる反射を抑えることができるようになります。

施設によっては遮光板やレンズスカートの使用が禁止されているところもありますので、事前に確認するようにしましょう。

まとめ

本記事では花火写真の撮影に必要な機材と、あると便利なアイテムを紹介してまいりました。

最低限、以下の4点があれば花火の写真を撮ることができます。

  • カメラ(要バルブ機能)
  • ズームレンズ(単焦点レンズでも可)
  • レリーズ
  • 三脚

上記の他にNDフィルターやレンズヒーターなども備えておくと、完成度の向上や機材トラブル防止につながりますので、必要に応じて揃えておくとよろしいかと思います。

第3章では撮影場所の選定と下調べについて紐解いていきます。

>> 花火写真の撮り方講座〜第3章 撮影場所の選定と下調べをしよう〜

ABOUT ME
おーわ
花火系散歩屋。関東地方を中心に年間20〜50回の花火を観覧・撮影しながら、各種メディア(SNS、ブログ)を通じて花火の魅力をお届けしています。