花火写真の撮り方講座〜第1章 撮影における基本〜

おーわ
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花火系散歩屋のおーわ(@mof_mof08)です。

花火の写真を撮影するにあたって必要になる知識やテクニックについて、全9章の講座形式で紹介していく本シリーズ。

第1章では撮影における基本について、ざっくり紹介していきます。

写真撮影と聞くといの一番にテクニック面に着目される方がいらっしゃると思いますが、実はテクニックよりもはるかに大事なことがありますので、ぜひご一読いただければと思います。(もちろんテクニックも大切です)

花火写真の基本は伝えること

花火写真における基本かつ最大のミッション…それは伝えることです。

そもそもあなたはなぜ花火の写真を撮りたいと思ったのでしょうか?

このあたりは個々で異なるかと思いますが、おそらくは「花火大会の様子を伝えたい」「自分の住む街にはこんな花火大会があることを伝えたい」といった感じで、何らかの動機があるはずです。

そしてもう一つ、何かを伝えるにあたっては必ず相手というものが存在します。

上記で挙げた「花火大会の様子を伝えたい」という動機で写真を撮影する場合、伝える相手としては友人や恋人、家族などが挙げられるでしょう。

花火写真を通じて誰に、何を伝えるか…撮影するにあたって基本かつ重要な部分となってきますので、撮影を行う前にしっかりと押さえておきましょう。

花火写真の撮影における5つの心得

花火写真を撮影にあたっての基本を理解していただいた上で、いざ花火の写真を撮影するにあたって押さえておきたい心得として以下の5つが挙げられます。

  • 花火写真を撮る目的を定める
  • 花火写真を届ける相手は一人に絞る
  • 花火について知る
  • ルールを守る
  • 花火を楽しむ

いずれも写真を通じて伝えるにあたって欠かせないポイントとなりますので、しっかりと心得ておきましょう。

花火写真を撮る目的を定める

まずはなぜ花火の写真を撮りたいのか?という目的を考えていきましょう。

先述でも触れたように、花火写真における最大のミッションは伝えることにあります。

例えば「花火の美しさを伝えたい」と「花火のある景色の美しさを伝えたい」では、撮影にあたってのアプローチが大きく変わってきます。

花火写真を通じて伝えたいことは様々あるかと思いますが、まずはなぜ花火の写真を撮りたいのかをしっかりと定めていきましょう。

花火写真を届ける相手は一人に絞る

花火写真を通じて何かを伝えるにあたっては相手の存在が必要不可欠になってきますが、その相手は一人に絞ることをおすすめします。

SNSなどを通じて写真を投稿されている方であればなんとなくご理解いただけるかと思いますが、どんなに写真の完成度が高くても万人にその魅力が伝わることはありません

一方で「花火が好きな30代の子持ち家族」「花火デートを楽しみたい20代のカップル」といった感じで伝える相手を細かく設定すると、ロケーションの選定やSNSへ投稿する際に付加する文章などが明確になり、結果として特定の層に訴求しやすくなります。

伝える相手は狭く深く、身近な一人に手紙を送り届けるようなイメージで考えていただくとよろしいかと思います。

上記で記したような具現化されたユーザー像のことをマーケティングの世界では「ペルソナ(persona)」と称します。

>> 今さら聞けない「ペルソナ」とは。意味やマーケティングでの活用方法、作り方も解説!|ferret

そんなこと言われても伝える相手なんてイメージできないよ…という方は、過去の自分に向けて伝えるのも一つの手です。

ちなみに僕は花火はなんとなく好きだけどそこまで深くは知らない、25歳ぐらいの自分自身に対して花火の魅力を伝えることを目的にしています。

花火を知る

花火写真を撮影するにあたっては、花火を知ることも重要になってきます。

「お前は花火屋さんの回し者か?!」と突っ込まれるほどマニアックな領域まで知っている必要はまったくありませんが、個人的には以下の点を知っているとより伝わる写真撮影につなげるられると考えています。

  • 花火の大きさ・打ち上げ幅
  • 打ち上げプログラム
  • 花火大会の趣旨・歴史
  • 担当煙火店の特徴

撮影を考えている花火大会の規模(最大号数や打ち上げ幅)や打ち上げプログラムは機材選びや構図の設定に影響してきますし、花火大会の趣旨や歴史を知ることはロケーションの選定やSNSへ投稿する際の重要なカギとなってきます。

さらに、打ち上げを担当する煙火店さんによって花火の特色や品質、打ち上げ方が大きく異なり、カメラの設定や使用する機材、シャッターを切るタイミングに影響してきます。

花火を「写す」だけであれば最低限の機材とテクニックが備わっていれば割と簡単にできてしまいますが、より伝わる花火写真を「撮る」のであれば、花火に関する知識をある程度備えておくことをおすすめいたします。

ルールを守る

花火写真を撮影するにあたっては必ずルールを守るようにしましょう。

花火大会は火気を扱うかつ大勢の方が訪れるイベントがゆえ、開催にあたっては安全面と近隣住民などからの理解が求められます。

メイン会場およびその周辺に立入禁止区域が設けられたり、会場内での三脚利用が制限されている場合はその規則に必ず従うようにしましょう。

また、会場外において撮影する場合においても迷惑駐車や私有地への無断立ち入りといった行為もNGです。

これらを破った場合は当該の花火大会の進行の妨げとなるだけでなく、途中で中止になったり大会そのものが消滅、さらには当事者が法の裁きを受けることもあり得ます。

フォトグラファーたるもの良い写真が撮りたいという気持ちは十二分に分かりますが、あくまでも花火を撮らせていただいているという気持ちを忘れないようにしましょう。

花火を楽しむ

と、ここまでちょっと堅苦しいことを述べてきましたが、写真撮影をするにあたっては花火を楽しむ気持ちを忘れないようにしましょう。

先ほど花火写真を撮影する最大のミッションは「伝えること」だとお伝えしましたが、写真を通じて何かを伝えるためにはそれ相応の知識が必要になってきます。

知識を得るためには勉強が必要になってくるわけですが、花火を楽しめるかどうかでインプットされる知識の量が変わってくる傾向にあります。(このあたりは学校の勉強における得意科目と苦手科目を想像していただくと分かりやすいかなと思います)

良い写真の基盤はその被写体に対する知識と愛情…まずは花火を愛で、楽しむことを大切にしていただければなと思う次第です。

これは個人の感想になりますが、花火の写真が上手いなーと感じる方々は花火そのものを愛でている傾向にあります。

まとめ

本記事では花火写真を撮影するにあたって基本となる部分について紹介してまいりました。

改めてざっくりまとめると以下の通りとなります。

  • 花火写真を撮影する最大のミッションは伝えることにある
  • 撮影する目的と伝える相手を明確化する
  • 花火についてある程度の知識を得ておく
  • 感謝の気持ちを持って撮影に挑む
  • 撮影者本人が花火を楽しむ

花火写真を通じて誰に、何を伝えるか…このことを頭の片隅に置いていただいた上で撮影に挑んでいただければと思います。

第2章では花火写真の撮影に必要な機材について紹介してまいります。

>> 花火写真の撮り方講座〜第2章 撮影に必要な機材を揃えよう〜

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花火系散歩屋
花火系散歩屋。関東地方を中心に年間20〜50回の花火を観覧・撮影しながら、各種メディア(SNS、ブログ)を通じて花火の様子をお届けしています。
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